今年も暑い夏とともに奴がやってきた。アイスの「ガリガリ君」である。コンビニとのコラボ商品が人気とか。人材コンサルタントで作家の常見陽平氏がガリガリ君をかじりながら、お店に客を連れてくる商品とはなにか考えた。
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関東地方も梅雨明け。夏がやってきました。夏の風物詩といえば、アイスですね!
私、この夏、すごいアイスと出会ってしまったのです。それは、赤城乳業とセブン&アイ・ホールディングスが共同開発した『フルーツなガリガリ君とびだせWグレープフルーツ味』です。セブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート合計約17,000店で発売されます。
人類は麺類である、何者かと問われたら丼ものである、これが私の座右の銘なのですが、社会には愛とアイスが必要だとも思っています。それくらいアイスに熱い男なのですが、いやあ、これは美味い。本当に、美味い。……ステマじゃないですよ。
値段が普通のガリガリ君が60円(税別)なのに、128円(税別)と強気なのですが、その分、使っている材料が違います。果汁50%。しかも、グレープフルーツの「さのう(柑橘類の一つ一つの袋の中にある細く長い袋)」と「ゼリー」が混ぜ込んであるのですね。なんせ、見た目からして、「果汁をいっぱい使っているなあ」という色なのです。食感はいつものガリガリ君同様、最初はかためで、その後はシャリシャリ。ここでも、果汁がたまりません。さらに、さのうとゼリーは嬉しいサプライズという感じです。特にゼリーは最後の方に登場するので、クライマックス感あります。小生の喉を駆け抜け、胃袋めがけて超特急はやて号なのであります。
普通のガリガリ君の倍以上の値段だけあって、スティックに当たりが出たときのプレゼントもすごい。ガリガリ君特製QUOカード(500円分)なのですね。
このガリガリ君がいかに美味しいかという話はこれくらいにして、ビジネス視点で考えてみましょう。個人的には、ここ数年、流通のPB(プライベートブランド)商品が大きく変わったと感じています。流通限定の安くてお得な商品から、そこでしか買えないプレミアム商品にシフトしていると言えます。特にセブン&アイ・ホールディングスは、この部分に力を入れており、他にもコカ・コーラとタイアップした「コカ・コーラ レモン」や、サントリーのボスとのコラボ商品などをリリースしてきました。これは、「安くてお得」なプライベートブランド商品を超えた、プレミアムプライベートブランド、略してPPB商品にシフトしていると言えるのではないでしょうか。元々の企業のブランドを立てていることも特徴です。