7月14日から始まった「月9」ドラマ『HERO』(フジテレビ系・月曜21時~)が絶好調だ。初回26.5%と今年のドラマ最高視聴率を記録。それと連動するように、その後に続く22時30分~の『SMAP×SMAP』(同前。通称『スマスマ』)も17.9%(14日)と久々の高視聴率をマークした。テレビ局関係者が話す。
「最近の『スマスマ』の視聴率は11%前後。1ケタの回もたまにありますから、17.9%は万々歳でしょう。ただ、やはり“スマスマの視聴率は月9の数字次第”とあらためて認識させられました」
いったい、どういうことなのだろうか。
「テレビの視聴率は、編成が大きくモノを言います。前番組の視聴率が高ければ、後番組も自然と上がる。ですから、前後の連動性が大切なのです。たとえば、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の終了直前、『ごきげんよう』(同前)の数字も一緒に上がりました。いいとも最終回は16.3%で、『ごきげんよう』が8.5%でした。しかし、『バイキング』(同前)がスタートし、低視聴率に悩むと、『ごきげんよう』も同じく低迷。たとえば、『バイキング』の視聴率が過去最低の1.8%となった5月27日は、『ごきげんよう』も2.5%と苦しみました。
この例のように、『HERO』の高視聴率が『スマスマ』の視聴率にも好影響を与えるのは、ある意味自然なことなのです。もちろん、番組にコンテンツ力がないと17.9%は取れません。昨年『半沢直樹』(TBS系)の後に続いた番組が1ケタまで落ち込んでいたことを考えれば、『スマスマ』自体には間違いなく力がある。とはいえ、『HERO』なしに、ここまで上がることもないと言えます。
もともと、『スマスマ』の成功は月9なしには語れません。番組開始の1996年4月、月9は木村拓哉主演の『ロングバケーション』(フジテレビ系)でした。平均視聴率は29.6%、最終回には36.7%を叩き出したこのドラマのおかげで、『スマスマ』は軌道に乗れたのです。その後も、月9ドラマが好調の間はスマスマの数字も好調をキープできました」(同前)