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笹井氏の遺書「STAP細胞再現して」は最大級の嫌味とも解釈可

 理化学研究所(理研)発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長(享年52)が自殺してから約2週間が経過したが、残された「遺書」にはいくつもの不可解な点がある。

 まず、「なぜ小保方晴子氏(31)宛ての遺書ばかりがマスコミに盛んにリークされたか」という点については、何らかの意図があってリーク内容が“選別”された可能性があると指摘されている。

 次に、笹井氏の遺族が、自殺から1週間経って突然「家族宛ての遺書」を公表した経緯も謎だ。遺族の代理人である中村和洋弁護士はこう説明する。

「公開は故人の遺志に反すると思われ、遺族にとってもそれは耐え難いことです。しかし内容についての取材が相次いだため、プライバシーに関するところを除き、遺書の概要のみをお伝えすることにしました」

 小保方氏への遺書がクローズアップされる一方、家族宛ての遺書については「存在しないのでは」とまで噂されていた。

 明らかにされた内容は「今までありがとう」「先立つこと申し訳ない」という言葉と、「マスコミなどからの不当なバッシング、理研や研究室への責任から疲れてしまった」という記述だった。中村弁護士によれば、6月にセンター解体の提言を受け、精神的に追い込まれていたことも自殺の原因だったという。理研研究者はこんな見方をする。

「自殺直前にセンター内で見かけた笹井さんはげっそりとやつれていて、見ているこちらが不安になるほどだった。そんな状態を間近で見ていた家族の心配は相当なものだったでしょう。

 にもかかわらず、小保方宛ての遺書ばかりが話題になって、理研の体制を問題視する声はない。身内からすれば、忸怩たる思いがあったはず。だからこそ、自殺の原因が“理研への責任”にあると訴えたかったのではないか」

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