一般のユーザーも制作・販売できる「LINEクリエイターズスタンプ」が盛り上がっている。9月10日現在、登録クリエイター数は20万人、登録スタンプ数は4万5000セット以上で、販売対象は世界で4億9000人(7月末時点)におよぶLINEユーザーだ。販売数トップクラスのクリエイターが得ている収益額も話題になっているが、金額の多寡やプロ・アマを問わず、ダウンロード数などの形で一定の評価がわかるのは、作り手として次の作品づくりへの指標にもなるだろう。
プロのクリエイターでも、自分の作品を商品化して販売しようとすると個人でできることには限りがあり、収益ベースに乗せるのは大変だ。しかし昨今はWebを通じてその手法が増えただけでなく、この「LINEクリエイターズスタンプ」を販売する「LINE Creators Market」のように、一定のデジタルリテラシーがあれば誰もが手軽に、自分の“作品”を販売できる。こうした環境が提供されることで、年少者であっても、家族などと協力しながら“クリエイター”としての一歩を踏み出すチャンスも増えた。
「思わずホニャ~(*^_^*)となる猫『ごんこ』」のスタンプを作ったのは、北関東に住む中学1年生のまゆっぺさん、12歳。「LINE Creators Market」の規約では、保護者の同意があっても13歳以上でないとアカウントを作成することが認められないため、アカウントの名義は制作のサポートもしているまゆっぺさんの父親(以下、まゆっぺ父さん)になっている。
「小さい時から絵を描くのが好きで、幼稚園の頃からオリジナルのキャラクターを作って、お話を考えたりしています。LINEは家族や友達と使っていて、スタンプはお父さんに『描いてみれば』と勧められて、すぐに描きました。最初は別のキャラクターで描き始めたんですけど、途中で変更して『ごんこ』のイラストになったんです」(まゆっぺさん)