お金の管理ツールとして以外の利点は、まず預金口座残高に応じた即時引き落としのため、カード作成に審査がないこと。「Visaデビット」の特色としては、利用時にメールが届くことでも不審な利用状況が分かるが、クレジットカード同様に「紛失・盗難時の保証」「不正利用時の補償」などがある。
また、日常的な利用以外の便利な機能としては、海外のATMで現地通貨の引き出しができる点。「Visaデビットなら“使うかもしれないから、作っておこう”といったモチベーションでも、ラクに手続きできると思いますよ」と横山さんは語る。
現金やクレジットカードといった従来の決済方法に加え、このデビットカードだけでなく、昨今は電子マネーなど、決済方法が多様化する中で、お金の“使い方”の種類も増えている。
「例えば、今回紹介したデビットカードは、特にアメリカやヨーロッパで日常的に利用されています。その背景には、クレジットカードで失敗する人が多いことも無関係ではありません。カード社会でスマートに使う機能そのままに、普段使いはデビットカード、高額なものは分割できるなどの点でクレジットカードといった“使い分け”の進んだ結果が、デビットカード利用が伸びた要因だと思われます。
消費はどうしても流動的になるので、“つい使いすぎちゃう”こともありますよね。だから、消費を加速させないために、残高管理のしやすさで、使いすぎを抑制できる環境を整える――そうすれば普段から自然と“出費を抑える”意識をしやすくなる。それが“使いすぎない”“貯められる”を習慣化するポイントなんです」(横山さん)