「iPhone6」の全世界での売り上げが発売後3日で1000万台を記録するなど、スマホ人口が増え続ける一方で、社会問題となっている迷惑行為が「歩きスマホ」である。
日本でも、画面を見ながら歩行した場合、警告画面が表示されるアプリなどが配信され始めたが、中国・重慶市では、なんと「歩きスマホ専用レーン」が登場。説明が書かれた巨大な看板とともに、歩道が白線で2つに分けられ、片方では「歩きスマホ」がOKとなっている。
しかし、レーンが設けられた「洋人街遊楽園」という無料遊園地で定点観測してみたところ、人々はレーンなどおかまいなしにスマホを使いながら歩いており、ルールを守っている人はほとんどいない。その存在にすら気がついていないようだ。遊園地管理会社の担当者に話を聞いた。
「ワシントンに出張した社員が、現地で見た『専用レーン』を真似して作ったんだよ」
ちなみにコピー元のワシントンの「専用レーン」というのは、テレビ番組が「歩きスマホ」の抑止力になるのかを検証するために実験的に作ったもの。番組では「効果なし」という結果が出ているが、結果を知らずに作ったのだろう……。なんとも無意味な試みとなってしまったようだ。
撮影■西谷格
※週刊ポスト2014年10月10日号