近年、テレビ業界で「以前ほどの数字(視聴率)が取れなくなった」と言われているダウンタウン。『100秒博士アカデミー』(TBS系)、『大日本アカン警察』(フジテレビ系)といったレギュラー番組は視聴率低迷で終了。長寿番組『ダウンタウンDX』や『ガキの使いやあらへんで!!』(ともに日本テレビ系)も以前ほど視聴率を稼げなくなり、『教訓のススメ』(フジテレビ系)は4月から金曜20時にリニューアルして以降、視聴率2ケタは2回だけとなっている。
だが、4月から始まった『水曜日のダウンタウン』(TBS系、水曜22時~)がここにきて、好調な結果を残している。TBS関係者が話す。
「番組開始直後は視聴率7%台が続いていましたが、5月21日に初めて2ケタに乗りました。その後、波に乗れない時期が続いたのですが、8月27日に10.8%を記録すると、9月3日には12.7%と番組史上最高の数字を叩き出し、9月10日も11%となり、3週連続で2ケタに。裏番組のドラマ『若者たち2014』(フジテレビ系)が芳しくない影響もあるとはいえ、同時間帯トップの常連『報道ステーション』(テレビ朝日系)に勝った日もありますから、勢いは本物だと見ていいでしょう」
TBSでは、2005年の『リンカーン』以来、切れ目なくダウンタウンのレギュラー番組が放送されているが、『リンカーン』の終了後に始まった『100秒博士アカデミー』は開始から半年で終了している。「『水曜日の~』で数字が出なければ、ダウンタウン枠はなくなるだろう」(同前)という声もあったなかで、結果を残し始めている。ほかのダウンタウンの番組と比べて、好調な理由はどこにあるのだろうか。
「番組では、有名人が独自の目線で、ある説を唱え、VTRで検証しています。たとえば、『テレビのヴォリューム100 不要説』『二宮という人のあだ名 100%ニノ説』『PL学園野球部 この世の地獄説』『芸人が今までで“一番面白かった瞬間”は誰が見ても面白い説』などです。『数珠つなぎ6人で誰の電話番号にでも辿り着ける説』では、実際に6人未満で、松本人志の電話番号に辿りついていました。
これまでダウンタウンのバラエティ番組といえば、『ごっつええ感じ』や『ガキの使いやあらへんで』に代表されるように、松本みずからが企画構成に加わり、名実ともに“ダウンタウンの番組”という色彩が濃かった。