ここのところ、「朝ドラ」ことNHK連続テレビ小説が絶好調だ。9月29日から始まった『マッサン』も20%台の高視聴率をキープ。2010年前期の『ゲゲゲの女房』から時間帯を15分繰り上げ、8時開始にすると、低迷していた数字が回復。2012年前期の『梅ちゃん先生』が全話平均視聴率20.7%を獲得し、昨年の『あまちゃん』は社会現象を起こすほどの大人気に。その後の『ごちそうさん』『花子とアン』も、大ヒットとなった。
近年、全体的に視聴率が下がっているテレビ界において、朝ドラは明るい話題を振りまいている。実は、その効果は他局にも波及しているという。民放のテレビ局関係者が話す。
「大ヒットドラマに関わった女優・俳優が番組に出演すると、視聴率が跳ね上がる傾向にあります。視聴者は、人気ドラマ出演者の素顔を見たいという欲求を持っているのでしょう。
わかりやすい例を出せば、昨年『あまちゃん』に主演した能年玲奈は、民放各局でも数字を稼ぎました。終了直後の2013年10月1日、『火曜サプライズ』(日本テレビ系)に出ると、13.8%を記録。その日の民放のなかで、いちばんの視聴率でした。7日には、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のテレフォンショッキングに登場し、7%で同時間帯トップ。当時の『いいとも』は5~6%程度でしたから、注目度の高さが窺えました。28日の『しゃべくり007』(日本テレビ系)は13.9%で、これまたその日の民放1位に。終了から1か月経っても勢いは、まったく衰えませんでした。
『ごちそうさん』に主演した杏は、放送終了直後の4月上旬に日本テレビ系のバラエティに多数出演しました。4月に始まった同局の主演ドラマ『花咲舞が黙っていない』の番宣も兼ねてのことです。すると、4月7日の『しゃべくり007』が15%、4月9日の『笑ってコラえて!』が13.2%(第1部)、4月10日の『ぐるぐるナインティナイン』13.2%(すべて日本テレビ系)と、いずれも高視聴率を叩き出しました。どれも、杏を中心に据えた構成でしたから、杏が視聴率を持っていたと言っていいでしょう」
こうした実績から、『花子とアン』主演の吉高由里子が番組に出演すれば、数字はかなり跳ね上がると期待されている。