そこで、巻き返しのカギになるのが“+ファミリーマート”戦略だろう。食品スーパーのカスミと組み、11月1日に「スーパー+コンビニ」業態の新店舗(ファミリーマートプラス)を埼玉県川口市にオープンさせるのもその一環だ。
「ファミマはこれまでも、ドラッグストアや調剤薬局(薬ヒグチ)、スーパー(イズミヤ)、JA全農(Aコープ)、カラオケ(カラオケCLUB DAM)、定食店(まいどおおきに食堂)に至るまで、業態を問わずに一体となる『融合店づくり』を積極的に行ってきました。
いずれコンビニ単体での飽和状態がきたとき、少しでも好立地であらゆる顧客ニーズを取り込んでいたほうが有利に決まっています。そのために、今から出店地域の周辺業態を巻き込んだ“次世代コンビニ”の形を模索しているのです」(前出・清水氏)
フランチャイズ契約で地場の有力企業にオーナーになってもらえば、出店数に弾みがつくばかりか、顧客の利便性が高まり収益力もアップするというわけだ。
<国内のコンビニ業界はまだ成長できる。3年以内に営業利益率でセブン-イレブンやローソンに追い付きたい>(ファミリーマートの中山勇社長)
出店戦略でも「あなたとコンビに」を掲げるファミマ。異業種とのコラボでコンビニの勢力地図をどこまで塗り替えることができるか。