──安倍政権発足から間もない前回の本誌インタビュー(2013年3月1日号)で、あなたは〈アベノミクスは本質的に、昔の自民党のやり方なんです〉と語った。
小沢:景気が悪くなったら公共事業をやる。そして、小泉・竹中路線のように経済全体のパイを増やせば所得レベルが上がるという考え方を組み合わせたものです。けれども、小泉改革の結果を見ればわかるとおり、パイが大きくなっても国民所得は下がる一方です。
アベノミクスは二重の過ちを犯している。極端に言えば、安倍さんと取り巻き、それから役所、経済団体の利害が一致した政策です。このまま続ければ日本社会の不安定化は増していく。
国民の皆さんも肌で実感し始めてきているんじゃないかと思う。だから安倍さんは、アベノミクスの正体が完全にバレないうちに解散したのだと思います。
※週刊ポスト2014年12月12日号