年間の軍事費13兆4400億円、世界4位の武器輸出国でもある中国の広東省珠海市で「中国国際航空航天博覧会2014」が11月16日まで開かれた。
2年に1度開催される国の威信をかけた一大イベントは今年で10回目。空軍創設65周年ということもあり、中国が披露したのは、最新ステルス戦闘機「J-31(殲-31)」。上空に現われ、背面ロールを見せると、観客からは喝采が上がった。
ところが、本誌カメラが捉えた写真を拡大してみると、翼の表面には配線のような凹凸がクッキリ。元自衛官で『自衛隊vs中国軍』などの著書がある、かのよしのり氏が解説する。
「これでは空力的に影響があり、機体のストレスを高める。戦闘機としては考えられません。配線はデータ測定用かもしれないが、デモ飛行でも観客席の近くは飛ばなかったし、信頼性や完成度に自信がないのかもしれません。いずれにしても実戦配備は遠いでしょう。日本が年度内に先進技術実証機としてステルス機を初飛行させる予定になっていますから、それに先んじようと焦ったとも考えられます」
レーダーに探知されないどころか、こんなアラまで丸見えでは、実際の性能は言わずもがな?
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2014年12月12日号