新刊が毎月数千点出るなかで、常にベストセラーとなる『人間革命』シリーズ(池田大作著、聖教新聞社)や、話題の人物が取り上げられている「公開霊言」シリーズ(大川隆法著、幸福の科学出版)など、どうしても目につく宗教本。“意外”な実情とは……?
宗教本ベストセラーの秘密を、3人の書店員が座談会で暴露する。
●座談会参加者
Aさん/大手チェーン店本部担当(男性)
Bさん/大手チェーン店ビジネス街の店舗勤務(女性)
Cさん/中堅チェーン店郊外スーパー内店舗勤務(男性)
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Aさん:宗教法人系出版社の“宗教本”は数多いけれど、どの店舗でも、“売れる”のは新宗教系の本。『新・人間革命(25)』(池田大作著)は2013年の年間ベストセラー総合6位、『未来の法 新たなる地球世紀へ』(大川隆法著)は同11位(ともにトーハン調べ)と上位をキープしている。
Bさん:私はビジネス街にある店勤務だけれど、幸福の科学出版の単行本は、刊行スピードも速いし、たくさん入荷してきている印象。
Aさん:元衆議院議長の土井たか子さんが亡くなったとわかったすぐ後に、“ご霊言”シリーズ(幸福の科学出版)が出て驚いた。時事ネタへの対応スピードは、書店員として棚作りの参考にしたい(笑)。
Cさん:(創価)学会さん関係本は、郊外や地方のお店にも行き渡っている印象です。うちの小規模店舗でも、取り扱ってますから。
Aさん:選挙とのからみが大きいと思う。幸福実現党(幸福の科学が支持母体)は国政選挙メインでしょう。だから、大型書店で売れていることをアピールするためチェーン店の都市部店舗に置かれることが多い。
Bさん:公明党(創価学会が支持母体)の場合、市区町村の議員さんも多いから、地域に根付いた書店さんにも置かれている。