昨年の『NHK紅白歌合戦』で大きな注目を集めたのが、北島三郎の紅白卒業だ。サブちゃんの地元といえば北海道だが、北海道からは彼のほかにも民謡出身の三橋美智也や細川たかしをはじめ、ポップス系では中島みゆき、吉田美和(DREAMS COME TRUE)、玉置浩二(安全地帯)とトップランナーを数多く輩出している。北島の所属する日本クラウンの元取締役・広瀬哲哉氏が語る。
「北島御大から“北海道の雪は上から降ってくるんじゃなくて、横からも下からも叩きつけてくるんだ”とよく聞かされました。寒さに耐えるのが当たり前だから、命がけで漁をする厳しさや、自然の恵みが分かる人が多い。ポップス系の歌手にも大地の力、広大な空という風土を感じるのはそのためだと思います」
北海道出身の紅白出場者34名は以下の通りだ。
(1950年代)
岡本敦郎『あこがれの郵便馬車』(52年)
瀬川伸『上州鴉』(52年)
三橋美智也『哀愁列車』(56年)
(60年代)
森山加代子『月影のキューバ』(60年)
こまどり姉妹『姉妹酒場』(61年)
畠山みどり『出世街道』(63年)
北島三郎『ギター仁義』(63年)
バーブ佐竹『女心の唄』(65年)
(70年代)
細川たかし『心のこり』(75年)
森田公一(森田公一とトップギャラン)『青春時代』(77年)
中原理恵『東京ららばい』(78年)
大橋純子『ビューティフルミー』(79年)
金田たつえ『花街の母』(79年)