SNSや動画を中心にペットのかわいさを紹介する情報は人気が高く、「ネコというキーワードを見ると、チェックせずにはいられない」などといった人も多いのではないだろうか。家族の一員であり、多くの人の癒しともなるペットだが、病気になった時、健康への心配だけでなく高額な医療費に困るケースもある。現在、日本における犬および猫の飼育頭数は約2150万頭(ペットフード協会調べ)に達し、研究や健康理解が進んだことにより、長寿命のペットも増えた。そのため飼い主にとってペット医療は、関心度の高いトピックのひとつだ。
「あうて ペットの保険」を販売するau損害保険が12月に発表した「ペット医療に関する意識調査」(犬か猫を飼っている20代~60代の男女607名が対象)によると、ペットが病気やケガをして、「通院したことがある」65.2%、「手術を伴う入院をしたことがある」40.4%、「手術を伴わない入院をしたことがある」18.8%という結果で、「入院・通院の経験はない」はわずか11.1%だった。また、「1回あたりの入院費」の質問には、25.4%が「10万円以上」支払った結果となっており、そのうち1.7%は「30万円以上」と回答している。
そうしたペット医療費の高額化について、電話どうぶつ病院「Anicli24」の三宅亜希院長は、こうコメントする。
「理由として、予防医療の重要性が浸透しワクチン接種や寄生虫予防を確実に行なうようになったことや、獣医療の向上により受けられる治療が増えたことなどが挙げられます。高度な設備を有した二次診療施設で手術を行なうケースも増えており、飼い主さんが選択できる治療法は以前に比べて明らかに多くなっています。いざという時に安心できるよう、予防から病気のことまでなんでも相談できるかかりつけの先生を見つけ、共にペットを守っていくという意識を持ちましょう」
まずは安心できる、かかりつけの先生と出会うことが必要だが、実際に高額なペット医療費を要する状態になった時、お金以外にも対処すべきことは多い。特に単身者が飼い主の場合、より大きな問題が仕事と治療に関わる時間の両立だ。