“和の神髄”について、外国人の目を通して教えられることは少なくない。イギリス人で元「ニューヨーク・タイムズ」東京支局長のヘンリー・S・ストークス氏が、「日本軍から自衛隊に受け継がれた素晴らしきモラル」について語る。
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第二次世界大戦に日本が参戦し、アジアの植民地での戦闘が始まったが、日本軍の強さは我が母国のイギリス軍を圧倒するものだった。
イギリス人にとって最も衝撃的だったのは、大英帝国海軍が誇る「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパレス」という2隻の戦艦が日本の小さな戦闘機による魚雷攻撃で、わずか4時間で撃沈されたことだ。
日本人を“イエローモンキー”と呼んで憚らない差別主義者だったチャーチル首相は、若くして海軍大臣に就任し、海軍こそ英国の誇りとしていた。それが数時間の戦闘で壊滅させられたのだ。西洋人が有色人種の強さを体感し、恐怖した最初の瞬間であろう。
当時のイギリス軍は日本人が近眼で飛行機の操縦能力も低いと見くびっていた。しかし、鋭利な角度で飛来してあまりに正確に魚雷を命中させることに驚き、“ドイツ軍のパイロットではないのか?”と乗員らが疑ったほどだった。
日本の帝国海軍は非常にモラルが高く、統率が取られていた。私が著書『英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄』で指摘したように、「日本軍は野蛮で残虐だ」というイメージは、「東京裁判」などで戦勝国が自分たちの理論で作り上げた虚妄だ。実際の日本軍は規律を守り、マナーも優れていた。
私は14歳からイギリスで軍事教練を受け、軍隊の本質を知っている。ジャーナリストとして戦後は幾度も横須賀基地などで自衛隊を取材してきたが、非常に礼儀正しく、規範を大切にしている。彼らは戦前の帝国海軍の伝統を受け継いでいると感じている。
アジアへの日本軍の侵攻は、植民地となったアジア諸国を欧米の帝国主義から解放し、独立に導くものだった。