「若者のセックス離れ」が進んでいることが先日発表された調査によって明らかになった。しかし嘆いても始まらない。このデータを大人としてどういかすか。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が語る。
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「29歳の男性の半分は童貞&28歳の女性の半分は処女」
「10代後半の男性の34%はセックスについて『関心がないor嫌悪している』」
先日、そんな衝撃的なニュースが日本中を駆け巡りました。一般社団法人日本家族計画協会が隔年で行なっている「男女の生活と意識に関する調査」の最新結果で、全国の16~49歳の男女1134人(男519人、女615人)から有効回答を得たそうです。
あらためて「若者のセックス離れ」が浮き彫りになりましたが、非難しても嘆いていても仕方ありません。現状を踏まえつつ、自分にとって都合のいい解釈をしたり有意義な活用法を見出したりするのが、大人の前向きなたくましさです。
「性交経験率が5割を超える年齢」は男性が29歳。これは2008年の調査の23歳、2010、2012年の調査の26歳と比べて一気に上昇しました。会社にいる20代の若手男性社員は、半分が童貞ということです。生意気だったり使えなかったりするヤツも多いかと思いますが、このデータを頭に入れておけば、腹立ちを少なくとも半分ぐらいは抑えられるかも。
若手男性社員にマヌケな失敗をされて「いいかげんにろ!」と思ったときには、「でもまあ、こいつは(半分の確率で)童貞だしな」と自分に言い聞かせましょう。口ごたえされて「この若僧が!」とムカッとしたときも、「チッ、(半分の確率で)童貞のくせに」と心の中で毒づけば多少はスッキリするはず。
セックスについて「あまり、まったく関心がない」と「嫌悪している」を合わせた割合は、16~19歳の男性が34.0%、20代も21%台で、45~49歳の10.2%とは倍以上の開きがあります。50代以上のデータはありませんが、45~49歳と似たり寄ったりか、もしかしたら勝っているに違いありません。
日頃は若者をうらやましく思うことがあったとしても、この数字を見れば優位に立っている気になって「このフヌケどもめ!」と、こっそり罵倒することができます。とくに実績はなく単に関心や欲望だけがふくらんでいる状態だったとしても、まずは意欲が大切ですから、そこは気にする必要はありません。