元衆議院議員でタレントとして活躍する杉村太蔵氏(35才)。証券業界、政界、芸能界など、なかなか例のない転職歴を持つ。現在は、自ら興した商社「杉村商事」社長という経営者の顔もある。そんな太蔵氏が語る、ビジネスで成功するためにやるべきこととは?
初著書『バカでも資産1億円「儲け」をつかむ技術』では、転職で成功する秘訣について≪自分の経験はまず脇に置き、転職先のルールをしっかり勉強したあとに自分の経験を上乗せする。それが肝心です≫と綴っている。そうしたことを心がけながら、これまでの転職経験のなかで、数々の出世のノウハウを身につけた。
そんなタイゾー流“出世の極意”が、2月12日に都内で行われた「DODA転職フェア」(インテリジェンス主催)で明かされた。転職活動をしているビジネスパーソン約150人の前で講演を行った太蔵氏。
「24才の春、6年間通って大学を中退することになってしまった。その後、さまざまな転職を繰り返してきました。”あの男にできるなら自分にもチャンスあるんじゃないか“、そう思っていただけたらありがたい」と、自らの経験を話し始めた。
大学中退後、派遣社員に登録して、時給800円の清掃員をしていたときのこと。外資系証券会社の重役にヘッドハンティングされて、証券マンとして働くことになった。配属初日、当時の上司から言われたのは、「オレの電話には5秒で出ろ。できないならクビだ!」という強烈なひと言だった。
「それ以来、どんなときでもすぐに携帯に出るようにしましたよ。クビにならないために必死でした。携帯に出ることは、ときに東大を出るよりも重要なときがある。“資産1億円”と言っていますが、携帯にすぐ出ることでどれだけ多くの“儲け”を手に入れたか」
証券マン時代、衆議院議員選挙の自民党候補の公募に応募。数日後、自民党本部から電話があったときも、この5秒ルールを実践してサッと出た。それがのちの公認候補選出、国会議員当選というチャンスにつながった、と断言する。タレント活動している今、プロダクションに所属しない太蔵氏は、仕事のオファーなどの連絡は自分の携帯に入るが、仕事中でなければすぐに出るようにしているという。
さらに、「自分のやりたいことではなく、周りから望まれることをやる」ことも出世のポイントだと太蔵氏は語る。