シアトル系コーヒーの拡大に始まりカウンターコーヒーの普及など、近年、空前のコーヒーブームだ。いま盛り上がりを見せるのが、「サードウェーブコーヒー」。1カップずつ丁寧に入れた香り高いコーヒーを提供するカフェは続々と増え、とりわけ今年2月に上陸したブルーボトルコーヒーは、連日行列を作って大賑わいだ。一方、利便性が高いのが缶コーヒーだが、手軽さの中にコーヒーとしての味を追求した「プレミアム缶コーヒー」の存在感が高まっている。コーヒー需要が高まり、識別度も上がっている中、「本格志向」がキーワードに。そこで、自他共に認めるコーヒー好きの3人に飲み比べてもらった。
【座談会メンバー】
A氏…45才。会社員。あらゆるコーヒー店を飲み歩いているコーヒー通。毎日、朝晩欠かさず豆をひいてドリップコーヒーを飲む。
B氏…36才。ライター。編集部内で、缶コーヒーからシアトル系コーヒーまで幅広くコーヒーを常飲。
C嬢…27才。食後のコーヒーが毎日の楽しみというOL。ジャンルにこだわりはなく、味のおいしさ重視でコーヒーを選ぶ感覚派。
B氏:話題のブルーボトルコーヒーは、飲みました? 僕はブレンドを飲みましたが、香りがすごくよかった。噂どおり浅めの味だったけど、飲みやすいし美味しかった。僕はどちらかというとスターバックスのガッツリした味が好きなので、物足りなかったけど。
C嬢:私も並んで飲んできました。美味しかったです! ラテを飲んだので、ミルクが強すぎてなおさらコーヒーの味が薄かったですね。でも香りは本当に良かったです。
A氏:私は豆を買ってきてもらって飲みました。確かに豆をひいた時の匂いがすごくいい。ほどほどのコクがあって、なおかつ時間が経っても酸味が出なくて。出がらしで超アメリカンにして飲んでもみたけど、やっぱり酸味がなくて、美味しく飲めたので驚きでした。
C嬢:ブルーボトルコーヒーは、焙煎して48時間以内の豆というのと、バリスタが作ってくれるというのがウリなんですよね。
B氏:スターバックスのブレンドの味が店ごとに違う感じがしていたのは、焙煎した時間の差なのかな?って今思いました。みなさん缶コーヒーってどうですか? 気分転換に缶コーヒーブレイクをとるんですが、ここ最近で新しく発売されたプレミアム缶コーヒーなんかは進化しているなと個人的には思いました。
そういえば、バリスタといえば、ダイドーの新商品「泡立つプレミアム」(130円、税抜)は、2013年に世界一となったバリスタが監修しているらしいですよ。B級グルメ的な位置付けだった缶コーヒーが、最近は本格志向になっていますよね。猿田彦珈琲とか、タリーズも出ているし。美味しくなったなぁという感じがある。
A氏:別腹というか、缶コーヒーは缶コーヒーで飲みたくなる時がありますよね。ガムや煙草と同じ感覚で、缶コーヒーじゃなきゃだめな時がある。電車移動の時だろうと手軽に買えますし。会社でも、たばこを吸う人がいなくなってきた今、缶コーヒーを手にたむろって語らう良さがある。
C嬢:スタバやタリーズは、お店で飲むと雰囲気を味わえるけど、なかなかいいお値段ですよね。ブルーボトルコーヒーなんて、さらに高い。ラテで520円(税込)しますから、日常価格ではないですよね。缶コーヒーだったら並ばずどこでも買えますし、安いし、美味しければ得した気分になります(笑い)。