この4月で放送開始から16周年を迎える朝の情報番組『とくダネ!』(フジテレビ系)。一時は『スッキリ!!』に同時間帯の民放で平均視聴率1位の座を奪われたが、現在は、再び返り咲いた。MCの小倉智昭(67才)と菊川怜(37才)の2人に、その人気の秘密と番組の裏側を訊いた。
──16年続いている『とくダネ!』ですが、これだけの長い期間、高視聴率をキープできたのは、どういう理由があると思いますか?
小倉:最初から『とくダネ!』らしさを出したかったんですよ。だから、“ワイドショー”という言葉は使わないで、レポーターも“プレゼンター”と呼んだ。そういった点が良かったのかもしれないですね。
──16年間も続くと、出演者とスタッフとのチームワークもかなり良くなっていると思うのですが。
小倉:確かにチームワークはすごく良いですよ。でも、実はこの番組はスタッフの入れ替わりは激しいんです。というのも、おかげさまで長い間、良い数字を持っているということもあって、『とくダネ!』でアシスタントディレクターからディレクターになり、経験を積んでから独り立ちするというパターンが多い。半ばスタッフの養成機関みたいになってるんですよ。逆に、経験を積んでいるスタッフはちょっとやりにくい部分もあるかもしれない。
──そういう意味では、菊川さんは番組ができ上がっているところにMCとして途中か参加されたわけですよね。やりにくい部分はあったんですか?
菊川:まず朝早く起きるのが大変でした(笑い)。あと、『とくダネ!』で取り上げる情報は本当に幅が広いんですよ。ちょっとニュースをチェックしているくらいでは、全然追いつかない情報量なんです。打ち合わせでは、出演者の皆さんもスタッフさんも、いろんな情報についてあうんの呼吸で話しているんですが、私はずっと「???」っていう感じでしたね。で、小倉さんに教えてもらうことも多くて。
小倉:でも、本当に怜ちゃんは勉強していますよ。知らないことでも恥ずかしがらずに「知らない」と言える人なので、報道の偉い人なんかが怜ちゃんにレクチャーするなんてこともありますね。どんなことでもしっかり質問して、理解しようとしてくれるから、こっちも助かりますね。
菊川:朝の打ち合わせなんかはあまり時間もないので、質問ばかりもしていられないんですけど、わからないままというのができないんですね。だから、どうしても毎回質問してしまう。本番中でも質問しちゃいます(笑い)。
──朝の情報番組となるとやはり主婦の視聴者も多いと思います。たとえば“女性が多いからこういうことは言わないでおこう”とか、“女性視聴者のためにこんな質問をしてみよう”とか、視聴者層を意識した発言をすることはありますか?