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坂本一生氏 NHK以外にテレ朝やTBSでも「やらせ」の過去告発

坂本一生氏のもとに送られてきた「やらせ文書」

 便利屋の全国チェーン「便利屋!お助け本舗」(以下「お助け本舗」)の取締役を3月まで務めた坂本一生氏(44)は、週刊ポスト(5月22日号)誌上で衝撃の告白をした。「お助け本舗」がNHKの人気番組『ドキュメント72時間』(毎週金曜・夜10時55分~)の取材を受けた際、「やらせ行為」をしていたと暴露したのだ。

 撮影に関わった仕事の依頼者はいずれもスタッフの知人であり、「夜中に風呂場のナメクジを取る」という依頼のためにナメクジをセットしたこともあったという。「自宅にあるマッサージチェアを2階に移動したい」と依頼した61歳の女性は同社の現社長・A氏(放送当時は取締役)の妻の母だった。

 そして、「やらせ」はNHKだけではなかった。坂本氏がいう。

「告発したのは贖罪の念からです。前号の『ポスト』発売後、“売名行為だ”と批判の声が多く寄せられました。ですが、やはり捻じ曲げてしまった真実をそのままにしておくわけにはいきません。僕と『お助け本舗』が謝らなければいけないのはNHKだけじゃない。他局でも嘘を垂れ流していたんです」

 坂本氏は「2011年の取締役就任以来、メディア取材での捏造や仕込みは常態化していた」と話す。
 
 坂本氏が取材を受ける際には、「お助け本舗」から「取材資料」と明記された封書が郵送されてきた。その中にはQ&A方式の「やらせ想定問答集」がA4用紙5枚にギッシリと書き込まれていた。
 
 例えば「ビックリした依頼」の項目には、〈梅酒のビン27個分の小銭を銀行で両替したら、総額は51万円になった!〉とある。
 
「感動した依頼」には〈10年前に女性と金環日食の日に会おうと約束した男性からの依頼で、自分が仕事でどうしても行けないので、代わりに行ってほしい〉というものも。
 
 それらは作り話だが、坂本氏はすべて自身で経験したかのように話していたというのだ。NHKドキュメンタリー番組と同様の「仕込み」も横行していたという。
 
 2012年6月17日に放送されたテレビ朝日系『いきなり!黄金伝説。──特別編 2泊3日便利屋!お助け本舗密着生活』では「ゴミ部屋の捏造」が行なわれたという。
 
 坂本氏とお笑い芸人「よゐこ」の有野晋哉が向かったのは、ゴミだらけで足の踏み場もないアパートの一室。家主の33歳男性は、「恋人が来るので3時間で片付けてほしい」と依頼した。
 
 しかしこの依頼者、実は坂本氏の告発第1弾で詳報したNHKの番組でナメクジを除去していた「お助け本舗」の社員だと坂本氏は証言する。映像を確認すると、確かに同一人物に見える。

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