青山学院大学の学園祭でヘヴィメタルバンドの出演が禁止される騒ぎが起きた。アルコールを禁止する大学もある。いまどきの学園祭事情について、千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平氏が考える。
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今回は今どきの学園祭でのバンド演奏事情について、徒然なるままに考えてみましょう。
ヘヴィメタル好きかつ、大学教員である私にとって、面白い炎上案件を発見しました。青山学院大学の相模原祭実行委員会アカウントが、5月19日にステージの募集団体について、
「デスメタルやヘヴィメタル等のジャンル以外でのバンド演奏を募集しております。幅広い年代の方が多く来場してくださる相模原祭に合った演奏という理由で今回の判断となりました。」
とツイートし、炎上気味になった件です。5月20日には、
「【参加団体募集についてのお詫び】たくさんの貴重なご意見ありがとうございます。この度は、当アカウントでの不適切な表現により、不愉快な思いをさせてしまい誠に申し訳ありませんでした。謹んでお詫び申し上げます。」
というツイートをし、お詫びしているのですが。
反論も多数寄せられています。面白かったのは、上智大学の公認ヘヴィメタル・ハードロックサークルのSSSという団体がTwitterで反論していたことですね。
「従って、 『幅広い年代の方が多く来場してくださるのでヘヴィメタル以外の演奏を許可』という判断は独善的であるばかりか、音楽の文化的多様性をも否定する偏見に満ちた思考の帰結に思われて仕方がありません。」(5月19日のツイートより)
いやあ、わかりやすい炎上案件ですね。まず、このデスメタルやヘヴィメタルはうるさい音楽であるのは間違いないわけですが、このような規制というか、差別はこの手のジャンルのファンが怒り出すツボなのですよね。
いや、この手の音楽が迷惑なのは、本人たちもわかっているんですよ。ただ、このような言い方をされると、思わず反射的にツッコミたくなるわけですよ。「俺達の音楽を否定された、キー!」となるのがわかりやすい反応ですが、次のような、やや頭の良い(面倒くさい?)反論もありえますね。
「幅広い年代の方が多く来場するというが、いまやメタルは高齢者のファンが多いことをわかっているのかッ!」
「最近はアニソンや、アイドルの歌ですらメタル調があるんだぞッ!」
「デスメタル、ヘヴィメタルはダメだというが、じゃあ、ハードロックならOKなのか!?ジャンルの違いを説明できるのかッ!」
「そもそも、ロックとは反逆の音楽なのだよッ!静かな演奏だが歌詞が過激なバンドはどうするんだッ!」
「幅広い年齢層が来場するなら、じゃあ、演歌バンドなら出すのかッ!?」
私ならこうツッコミますね。
Twitterで入ったタレコミ情報によると、青学にはたしかにデスメタルバンドが多いのだとか。軽音サークルからサザンやラブサイケデリコを輩出した大学なのに、意外ですね。たしかに、学園祭に行ったらメタルベンドだらけだと、うるさいという問題というよりは、同じようなバンドだらけということが気になるかもしれませんが。