ゆったりとしたテンポで、しゃべるたびに変顔をして白目をむく独特のスタイル。気持ち悪いと思いながらも、ハマってしまう人が続出のお笑いコンビ・ピスタチオ。ネタ作りの裏側や意外なライバルについて、彼らに語ってもらった。
――テレビで能年玲奈さんに「白目のプロ」と言われていましたけど、練習の賜物?
小澤慎一朗:ライブに出た時に先輩にいじられて、「白目むいてるじゃん」と言われたから、「むいておりませんっ」(白目をむきながら)って、そこで初めてむいたんです。それがウケたので、白目もアリなのかなって思って。
――ネタはどうやって作っているんですか?
伊地知大樹:ネタを作ろうと思って集まっても、ぼくらできないんですよ。朝方5時とか6時になると、頭のねじが取れてきて、疲れてきて、バカなテンションになるんです。その時にできたやつです、だいたい。
――吉本さんって先輩がたくさんいると思うんですけど、先輩から教わったこととか、心打たれた言葉はありますか?
小澤:パンサーの尾形さんに、いい意味で「誰もお前に期待してないからな」と言われたことがあります。プレッシャーを感じてなにもできなくなるなら、お前にそんなに期待してない。大丈夫、周りがなんとかしてくれるし。いい意味で、そんなにお前に期待してない、って。
ライブなどでご一緒させていただいて、こういうときになにもできなかったんですよね、と言ったら、「へこんでる暇があったら頑張れよ。誰もお前になんか期待してないから、お前は精一杯やればいい」って。
伊地知:ぼくも尾形さんに感謝していることがあるんですよ。吉本って先輩が奢るシステムみたいなものがあって、5人の後輩を連れて食事に行ったんです。会計が終わってぼくらが帰るときに、別の階で尾形さんが後輩たちと食事していて。そういう時って、気づかないように帰るんです。気づいちゃうと、お金を払ってもらわなきゃいけないような、気まずいじゃないですか。
だけど気づかれまして、挨拶するじゃないですか。お金は誰が払ったの? って話になって、ぼくがと言ったら、「ごめんな」って財布を取り出して、お金を渡されまして。3年前でパンサーさんもテレビに出始めで、そこまで尾形さんも収入があったわけじゃないと思うんです。なのに「ちょっと今これしかないから」って財布をひっくり返して、札を含めて1円残らず手に乗っけられたんです。かっこいいって思って。こういう人になりたいって思いましたね。
――今の暮らしぶりをお聞きしたいんですけど。小澤さんは2時間半も半身浴をするとか?