ライフ

外国人観光客「意外に広島好き」から何を読み取るべきなのか

 日本に来る外国人観光客が増えている。訪れる先は定番の人気スポットあり、意外な穴場もあり。外国人観光に人気の観光スポットを大人として活用しようではないか。大人力コラムニスト・石原壮一郎氏が語る。

 * * *
 人間は、自分自身のことはよくわからないもの。いいところにせよ欠点にせよ、他人から指摘されて初めて気づくケースはよくあります。胸がチャームポイントだと思っていたらお尻のほうがウケがよかったり、自分では意識したことがない二の腕がじつは抜きんでた競争力を持っていたり。他人の視点を知ることは、自分をより深く理解する上でとても大切です。

 国もしかり。日本に住んでいる私たちがその魅力に気づいていない、あるいは馴染みがありすぎて値打ちを見誤っている観光スポットは、たくさんあるはず。いや、近ごろテレビでよく見る「賛日番組」のような、恥ずかしい自画自賛をしたいわけではありません。もっと謙虚な姿勢とフラットな気持ちで、外国人に学ばせてもらいたいと思います。

 先日、世界最大の旅行口コミサイトの日本版である「トリップアドバイザー」が、2014年4月から2015年3月までの1年間にサイトに投稿された口コミ評価を元に、「外国人に人気の観光スポット2015」のトップ30を発表しました。

 1位から3位は「伏見稲荷大社」(京都府)、「広島平和記念資料館」(広島県)、「厳島神社」(広島県)の順。この並びは去年も同じでした。広島県からは20位にも、景色が抜群だという「弥山」がランクイン。広島県は欧米からの観光客に人気が高く、国別に人気都道府県をランキングした政府観光局の2014年のデータによると、フランスとオーストラリアは東京、京都、大阪に次いで4位、ドイツとイギリスとカナダが5位、アメリカも6位です。

「へー、そんなところがあるんだ」と個人的に初耳だったのが、8位の「サムライ剣舞シアター」(京都府)と、19位の「ギア専用劇場」(京都府)。前者は剣舞の体験などをしつつサムライ文化を学ぶことができるそうです。後者は演劇でもなくサーカスでもない、言葉を使わない新しい形のパフォーマンスだとか。

 4位「東大寺」(奈良県)や11位「金閣寺」(京都府)、13位「富士山」(山梨県)、15位「兼六園」(石川県)あたりは、なるほどと納得できる安定の強さだし、行ったことがある人も多いでしょう。6位に「地獄谷野猿公苑」(長野県)、10位に「箱根彫刻の森美術館」(神奈川県)が入ってくるのは、外国人観光客ならではの結果かもしれません。

関連キーワード

トピックス

渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
裏アカ騒動、その代償は大きかった
《まじで早く辞めてくんねえかな》モー娘。北川莉央“裏アカ流出騒動” 同じ騒ぎ起こした先輩アイドルと同じ「ソロの道」歩むか
NEWSポストセブン
「地毛なのか?」尹錫悦・前大統領罷免で迎える韓国大統領選 与党の候補者たちが泥沼の舌戦 「シークレットブーツか」「眉毛をアートメークしている」と応酬
「地毛なのか?」尹錫悦・前大統領罷免で迎える韓国大統領選 与党の候補者たちが泥沼の舌戦 「シークレットブーツか」「眉毛をアートメークしている」と応酬
NEWSポストセブン
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
【「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手】積水ハウス55億円詐欺事件・受刑者との往復書簡 “主犯格”は「騙された」と主張、食い違う当事者たちの言い分
週刊ポスト
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
「地毛なのか?」尹錫悦・前大統領罷免で迎える韓国大統領選 与党の候補者たちが泥沼の舌戦 「シークレットブーツか」「眉毛をアートメークしている」と応酬
「地毛なのか?」尹錫悦・前大統領罷免で迎える韓国大統領選 与党の候補者たちが泥沼の舌戦 「シークレットブーツか」「眉毛をアートメークしている」と応酬
NEWSポストセブン