バラエティ番組でAKB48の指原莉乃が、アイテープを貼って二重まぶたをつくっているが整形に踏み切れないと告白して話題になった。番組内では「埋没法やっちゃえ」と整形を促す発言も続いた。1990年代に「プチ整形」が広まって以来、整形という手段をとる女性も少なくない。話題の新刊『整形した女は幸せになっているのか』(星海社新書)著者の北条かや氏に、もっとも人気が高いといわれる二重まぶたのプチ整形について聞いた。
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――目もとから整形する女性が多いのでしょうか?
北条かや(以下、北条):二重にするプチ整形の人気が高いですね。1990年代後半に「アイプチ」をはじめとした二重をつくれるグッズがドラッグストアで手軽に買えるようになった影響が大きいです。自分の顔が二重になれることを味わってしまうと、その二重を固定させたいと思うようになるんです。それは自然な願望だと思います。
――メイク前、メイク後の違いを消したいのでしょうか。
北条:化粧文化研究で知られる石田かおりさんが、ノーメイクの顔とメイク顔、どちらが自分らしいと思うかと女子学生に訊くアンケートを長年とっているのですが、それによると1990年代前半は両方とも自分の顔だという回答が多かったのに、最近になってその差が縮まっていて、メイクした顔のほうが本当だと答える人が増えてきているそうなんです。
――そういえば芸能人によるブログでのすっぴん写真公開が相次ぎましたが、そのときもカラーコンタクトやアートメイクはそのままという人が多かったですね。
北条:芸能人に限らず、カラーコンタクトをした状態がその人にとっては自分の顔なんです。カラーコンタクトとつけまつげによって、理想の目もとが実現できているのですからその状態を固定したいと思うのも無理はありません。
そもそも日本女性は世界的にみると自分の顔への評価が全体的に低いんです。そして欧米人のような顔になりたいとずっと願っている。低い自己評価とも相まって、アイプチで二重にしたかわいい方の顔が自分だと思いたい。それを固定するために、整形を実行する人が多いんですね。
――二重まぶたが圧倒的に人気なんですね。
北条:ある美容クリニックのHPによれば、まぶたの整形で幅広平行二重を希望する女性が約50%で、次に綾瀬はるかさんや石原さとみさんのような奥二重が人気だそうです。二重幅を広くすると、手術による腫れなどを落ち着かせるためのダウンタイムがより長くなるので、仕事を休めないから控えめにしたいという事情もあるかと思います。