ビジネス

経団連の影響力低下 「主役は柳井・三木谷・新浪」と大前氏

 東芝が不適切会計問題で窮地に陥っている。日本のリーディングカンパニーの屋台骨を揺るがす異常事態だが、大前研一氏は、その遠因に大企業のトップが第一線を退いた後に居座る日本経済団体連合会(経団連)の弱体化を見る。

 * * *
 現在の経団連は、1946年に発足した経済団体連合会と1948年に発足した日本経営者団体連盟(日経連)を2002年に統合した総合経済団体で、日本の代表的な企業と主要な業種別全国団体、地方別経済団体などから構成されている。会長は「財界総理」と呼ばれ、経済界だけでなく政官界にも大きな影響力を持ってきた。

 ちなみに東芝は、第2代会長を4期・12年務めて財界総理の嚆矢となった石坂泰三氏、鈴木善幸内閣が掲げた「増税なき財政再建」を達成するために第2次臨時行政調査会の会長として辣腕をふるった第4代会長の土光敏夫氏を輩出している。

 だが、時代は変わった。いま経済界で存在感を放っている経営者は、経団連に加盟している企業の社長や会長ではなく、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長ら経団連とは関係のない人たちだ。

 近年の経団連は会長が従来より小規模な企業から選ばれるようになって影響力が衰え、財界総理の威光も翳っている。会長の足場が弱いため、言いたいことを言って批判を浴びては困るという感じで、政権べったりになっている。

 その傾向は安倍政権になっていっそう強まり、たとえば、今の榊原定征会長(東レ相談役最高顧問)は今年3月の自民党大会に出席してアベノミクスへの全面的な協力を約束し、「賃金引き上げもしっかりと実現していきたい」と表明した。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン