先日開催されたプロ野球のオールスター第1戦では、パ・リーグの3番から6番までに森友哉(西武=2014年卒業)、中村剛也(西武=2002年卒)、中田翔(日本ハム=2008年卒)、浅村栄斗(西武=2009年卒)と4人の大阪桐蔭OBがズラリと並んだ。
セ・リーグでも打撃10傑に名を連ねる平田良介(中日=2006年卒)と、阪神のエースに君臨する藤浪晋太郎(2013年卒)がプレー。現在、セ・パで活躍する大阪桐蔭出身の選手は13人を数える。いまやプロ球界のトップを形成する一大勢力だ。
特に、中村(27本)と中田(23本)は熾烈な本塁打王争いを展開中。森も13本を放ち、高卒2年目の選手としては掛布雅之や清原和博、松井秀喜らに続いて史上5人目の2桁本塁打をマークして、話題をさらっている(成績は7月22日終了時点。以下同)。
大阪桐蔭監督、西谷浩一氏(45)は、教え子の活躍に目を細める。
「中村は高校時代はめったに三振もしないし、柔らかく打つ技術を持っていた。ほとんどバッティングを教えた記憶はありません。中田は元々ピッチャーとして獲ったが、昔から飛距離は非凡なものを持っていた。森はボールを捉える力が、私が教えた中ではナンバーワンでした」
大阪桐蔭出身の打者には、ある共通点がある。誰もが躊躇なくバットを振り切る「マン振り(フルスイング)」だ。中村や中田はもちろん、特に体の小さな森(169cm)の飛距離は、このマン振りから生まれている。なぜ大阪桐蔭出身の選手たちはあれだけフルスイングできるのか──。