安保法案をめぐる強行採決に加え、元自民党の長老が異議を唱える会見を開くなど、安倍政権に逆風が吹くなか、勢いづいているのが旧来の市民活動家たちだ。各地で「戦争法案反対!」を叫ぶデモを繰り広げている。さぞや盛り上がりを見せているかと思いきや、案外街の人々の視線は冷たい。
7月の三連休に夫婦旅行で京都を訪れた東京在住の34歳会社員は愕然とした。
「市街地から清水寺までタクシーで行こうとしたら、デモに道を塞がれて一向に進まない。しかも、元気に声を出すのは年配の方ばかりで、列に交じる少年たちはプラカードで顔を覆っていた。妻も運転手もイライラしてきて、『デモのせいで戦いが起きるよ!』と夫婦で話していました」
このようなデモに対する不満の声は高まっている。子連れでデモを行なう人々に対し、高須クリニック院長の高須克弥氏が「イデオロギーの定まらない子供をデモに利用するな! 猛暑日に炎天下を子供に歩かせるな! 熱中症になる!」と批判。“ホリエモン”こと堀江貴文氏が「あほですね」と賛同したことが話題を呼んでいる。