会員制有料サイト「Johnny’s web」で連載中のブログ、3年500回分を50音順に並び替えて再構成した『慎語事典 SD SHINGO DICTIONARY VOLUME1』(小学館/2484円)を発売した香取慎吾(38才)。
選び抜かれたマスメディアで小さいときから活躍してきた人だけに、ストレートに肉声が伝わるブログという別の表現手段に、逆の意味で怖さを感じなかったのだろうか。香取は語る。
「ストレートに表現しないことの、プロですから。とんでもなく厳しいなかでもう25年以上やってきたので、そのあたりのコントロールはとてもうまいと思います(笑い)。ブログにアップする前に、会社が一応チェックしていますけど、この表現はだめとか言われたことは一度もないです。ここでは、他とは違ってストレートにものを言っているところももちろんありますけど、それだけだとまた面白くなくなるのでそうでないものもある。でも全部読んでもらえば、この人、本当はこういう人なんだなって、さすがにばれちゃう本ではありますね」(香取さん、以下「」内同)
コンセプトは「会員制の実験室」。ブログを始めて最初の1週間は毎日更新、そのあとの1週間は、あえて更新を止めてみた。
「どんなふうに感じるのか、自分で実験してみました。その間も写真はずっと撮っていたし。やっぱり、嫌いじゃないんですよね。これだけテレビに出て、仕事をさせてもらっていると、ふだんそうストレートに言うことはないですけど、自分のことを知ってもらいたいがために、きっとぼくらアイドルをやってるわけであって、有名になりたい、知ってほしい、って思いはいまだにどこかに持ってるんですよ」
そう言いつつ、ロケに出かけた先でブログの読者に声をかけられるといつになく動揺してしまうそうだ。
「『おじゃMAP!!』の番組で街を歩いていて、『わーっ』ていう人のなかに何人か『SD見てます』って人がいるんですよ。『ありがとう』って言いながら、『うわあ』『あああ』って恥ずかしい(笑い)。うれしいし、すごい味方という感じももちろんあるんですけど、『あれも、これも、知ってるんだ…』みたいな気持ちになって」
写真はすべて自撮り。『服バカ至福本』(集英社)の著者でもある香取が、屋外で、みずから三脚を立てて撮った私服姿もふんだんに載る。ごく普通に、都内の美術館やコンビニに出没しているのにも驚く。