高須クリニックの高須克弥院長が世の中のさまざまな話題に提言していくシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は、2020年東京五輪のメインスタジアムとなる予定の新国立競技場建設問題について、お話をうかがいました。
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──莫大な建設費が問題となって、棚上げ状態になっている新国立競技場の建設問題ですが、高須院長はどう感じていらっしゃいますか?
高須:いかにも日本らしい展開というか、日本社会のシステムの象徴というか、結局誰も責任を取らないのがすごいよね。これが自分のお金だったら、絶対にこうはならないんだろうけど、結局税金で作るってなると、どっちみち他人の金なんだからどうでもいいよ、ってなっちゃうんだろうね。
──安倍首相が建設計画を白紙撤回したことについてはどう思いますか?
高須:評価されるべきだと思うけど、それ以上に安倍政権がうまいことやったっていう印象もある。新国立の建設費問題が浮上して白紙撤回されてからは、マスコミの報道も安保法案への抗議活動から、こっちのほうにシフトしたわけでしょう。いい策略だったんじゃないのかな?
──たしかに、世間的にも抗議デモより、新国立競技場問題のほうが興味ありますからね。
高須:森さん(森喜朗元首相)が、急に「最初からあんなデザイン好きじゃなかった」って言い出したのも、面白かったね。それまで新国立の件はずっと仕切ってたはずなのに、そんなことを言うんだから、そりゃあみんな興味も湧くよ(笑い)。
もしかしたら、森さんは、わざとちょっとおかしなことを言って、世間からの注目を集めようとしたのかもね。安倍政権は安保法案をどうしても通したい。でも、マスコミ含めて批判も多いし、支持率が下がってしまう。そこで、支持率を下げ止めるための方法として、新国立建設の白紙撤回が出てきたわけだ。
森さんがわざとおかしな発言をして、世論を「新国立建設を白紙撤回しろ!」っていうほうに傾けておいてからから安倍さんが白紙撤回を宣言すれば、より一層支持率下げ止めの効果が見込める。もし、こういうシナリオがあったのなら、森さんはすごい役者だよ。意外と森さんは偉大な政治家なのかもね。