ゴルフメーカー大手のPRGR(プロギア)が記者会見を開き、プライベートプレーでのみ使用できる高反発ドライバーへの参入を発表した。昔のように飛ばしたいと思っているシニアプレーヤーにとっては朗報だろう。世界のゴルフ・ルールを司るR&A(全英ゴルフ協会)が反発係数を抑えるルール変更に乗り出したため日本でも使用が禁止され、高反発ドライバーは使用できない“違反クラブ”となっていた。いまもそれは変わらないが、プライベートプレーでは使用できる。
さて、気になるのは実際に高反発ドライバーを使えば何ヤード飛距離が伸びるのか、である。会見でPRGRは「あくまで参考値」としながら、「ヒューマンテストで平均4~5ヤード、中には10ヤード伸びたケースもあった」としている。
メーカーのクラブテスターとして知られ、自身も高反発ドライバーを販売するクラブアナリストの吉村忠義氏が語る。
「非力なゴルファーほど、柔らかいシャフトのしなりとトランポリン効果の相乗効果で飛ぶ。ドライバーで200ヤードを超えなくなったゴルファーが一番恩恵を受け、飛距離の1割はさらに飛ぶようになります」
まさにシニアのためのゴルフギアといえる。吉村氏によれば高反発はさらなる進化を続けているという。「韓国や中国、台湾といったアジア市場では日本以上に高反発の需要がある。より飛ぶドライバーに人気が集まっており、各社とも開発費をかけています。ルール適合品と同じ金型が使えるので、その分コストは安く済み、開発競争に拍車をかけています」