芸能

異常気象続きの今、ワイドショーのお天気コーナーも変わる?

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、ニュースやワイドショーでのお天気コーナーの在り方について深く考察する。

 * * *
「経験したことのない大雨」「100年に一度の雨量」、そして「ただちに命を守る行動をとってください」…、ニュース番組や天気予報、そして気象庁からの特別警報でよく聞くフレーズだ。

 栃木県、茨城県、宮城県が甚大な被害に見舞われた10~11日には、「重大な危険が差し迫った異常事態」「最大級の警戒を」というアナウンスも度々聞かれた。

 経験したことがないのだから、過去の知識も備えもほとんどあてにならないということ。東京が猛暑日の連続記録を更新していた頃、「私が子供の頃、35度以上の日なんてなかった」という呑気な思い出話を語るコメンテーターが数多くいたが、こと天気については、専門家以外は口を挟んではいけないように思う。それぐらいの異常事態だからだ。

「芸能」はどんどん尺がなくなっていくのに、ワイドショーにおける「天気」コーナーは日に日に長尺になっている。

 視聴率も鉄板で、特にローカル局では、「地元の人たちがもっとも見たいのは、天気コーナー」と断言する総合演出(者)もいるほどなのである。

 全国ネットの番組は、どうしても東京の天気が中心となる。たとえば東京に大雪が降った日、「こんな少しの積雪でビックリしていたら雪国にお住まいの皆さんには申し訳ないんですが」と言い訳しつつ、“雪に弱い”首都圏の様子を延々放送してしまうのが東京制作のワイドショーだ。

 当然、地方にお住まいの皆さん方にとっては、全くと言っていいほど興味のない話。そこで、6時や7時の時報前には地元ローカルの天気コーナーで「またぐ」番組も少なくない。

 よって、各局専属の気象予報士は大活躍。主流は、アナウンサーで気象予報士の資格を取得している人たちだ。

 もともとアナウンサーなのでテレビ的なルックスであるうえ、喋りの訓練も受けているし、爽やかなイメージのタイプが多く主婦ウケもいいから、穏やかに晴れている日でも天気コーナーは視聴率の分計がハネ上がる。

 たとえば、私が毎週出演している『ドデスカ!』(メ~テレ)の気象予報士、山田修作さんは、南日本放送を経てフリーとなり、現在は、朝の『ドデスカ!』も、夕方の『UP!』も担当している人気者。

「修作さん」の天気は、東海3県と周辺地図を細分化して、晴れ=オレンジ、曇り=グレー、雨=ブルーに色分け。時間毎に細かく予想するし、天気図も長尺で出て来る正統派だ。

 また、視聴者がdボタンで参加し、その日の天気や体感を4択する「ソラをライブ」の投票数はどんどん増えている。いかに視聴者が天気に興味をもっているかの証拠だろう。

 さらに、全国ネットのワイドショー『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ制作・日本テレビ系)を例に見てみよう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《ショーンKの現在を直撃》フード付きパーカー姿で向かった雑居ビルには「日焼けサロン」「占い」…本人は「私は愛する人間たちと幸せに生きているだけなんです」
NEWSポストセブン
気になる「継投策」(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督に浮上した“継投ベタ”問題 「守護神出身ゆえの焦り」「“炎の10連投”の成功体験」の弊害を指摘するOBも
週刊ポスト
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
九谷焼の窯元「錦山窯」を訪ねられた佳子さま(2025年4月、石川県・小松市。撮影/JMPA)
佳子さまが被災地訪問で見せられた“紀子さま風スーツ”の着こなし 「襟なし×スカート」の淡色セットアップ 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン