【対策】
依存気質の人は、人の評価を極端に気にするので、人づきあいが苦手になるのです。さらに、人から評価されることにも敏感なため、すぐ「どうせ自分はだめなんだ」となる。自尊心が低いのです。
ネットやテレビショッピングをしているときは人の評価を気にしなくていいから、いきいきしていられる。その快感で、生活破綻までエスカレートしてしまう傾向があるのも否めません。
それが問題かどうかは、社会との接点を持っている、いないが、1つの判断材料です。では、智恵さんのように、依存者が家族にいる場合はどうしたらいいのか。
重要なのは、ほかの家族があきらめないことです。なぜなら家族はいちばん小さな社会であり、まずはそこで実社会に出ていく訓練ができるからです。とにかくかかわることが大切なので、「おはよう」「ごはん食べよう」と、つねに声かけして見守ります。
ほとんどが「外にいると嫌なことがある」が、依存した理由ですから、それを探します。これは家族にしかできません。年単位で時間がかかる、大変な作業ですが、あきらめてはいけないのです。
医療関係や専門機関に行くのはいいのですが、他人任せにして下駄を預けるのは責任転嫁でしかなく、本人も「見捨てられた」と思ってしまう。そうなると改善は望めません。
専門家に頼ったとしても、やはり他の家族がかかわりを持ち続けようとすることこそが必要なのです。
※女性セブン2015年9月25日号