今ネットで「安心してください」と画像検索すると、安心できない画像がずらりと並ぶ。とにかく明るい安村(33)、この男のせいである。全裸のように見えるポーズで視聴者を不安にさせた後、実は全裸でないという種明かし。「安心してください。穿いてますよ」でブレイク中の安村だが、お世辞にも“品のいいギャグ”とは言い難い。それなのに、お茶の間でウケているのはなぜか。
お笑い評論家のラリー遠田さんによれば、安村がブレイクしたのはこんな理由があるという。
「お茶の間で広くウケるために『面白いかどうか』ということは、実はあまり関係ありません。それよりも求められるのは、『わかりやすさ』です。安村さんのネタが面白いか面白くないかは、人によって評価が分かれますが、そのネタでやろうとしていることは子供からお年寄りまで誰にでもわかります。ブレイクするための第一条件を備えていたことが、安村さんの成功につながったのだと思います」
確かにやろうとしていることは単純明快。パンツ部分を体で隠すポーズをするという、ただそれだけだ。しかしいくらわかりやすいといっても、成人男性の裸ともなれば、女性や子供のいる家庭からは敬遠されるのではないか…? そんな心配もしてしまうが、安村のゆる~い体ならではの“安心感”があるという。
「裸芸は大きく二つのタイプに分けられます。一つは“だらしない体”の裸芸。ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんや安村さんはこちらのタイプです。いやらしさというよりも、ゆるキャラのようなかわいらしさがあるので、出てきただけで笑いになる。子供や女性にもウケます。もう一つは小島よしおさんや庄司智春さんのような“イイ体”による裸芸。同じ裸でもこちらは男性らしさが見えます。もし安村さんが引き締まった体をしていたら、ちょっといやらしい感じになってしまって、ネタもこれほど広くウケなかったかもしれませんね」(ラリー遠田さん)
高校時代は甲子園出場経験もある安村。もともとがスポーツマンなだけに鍛えればマッチョな体にもなりそうだが、長年の不摂生が幸いし(?)、笑いのための体を作り上げることに成功した。
そして極めつきは「音」だ。安村は裸ネタの披露中、BGMを流しているが、そこにもブレイクの秘密が隠されていた。