同様の発想で面白いのはアメリカで流行している「エアピーアンドピー(Airpnp)」というサービスである。「ピー(pee)」は英語で小便のこと。「エアビーアンドビー」は部屋や家を貸すが、「ピーアンドピー」では自宅や店、事務所のトイレを1ドルなどの金額で貸してくれるのだ。
すでにボストンやサンフランシスコなどでは、このアプリで検索すると、トイレを貸してもよいという家がスマホの地図上にいくつも出てくる。
見ず知らずの相手に自宅のトイレを使わせることには抵抗があると考えるかもしれないが、フェイスブックなど本名や素性がわかる情報が把握できればリスクは減らせるし、相手を見て嫌なら拒否すればよいのである。
このようにアイドルエコノミーにGPSを組み合わせれば、まさに“商い無限”である。
これからの時代は三つのクラウドを実際に自分で使いこなして理解したうえで、それを活用した新しいビジネスを「発想する力」を鍛えることが大事なのだ。そのためには常に“頭の体操”を繰り返し、柔軟な思考力を養っておかねばならない。
※SAPIO2015年10月号