健康のために食事の内容に気を配るのは当たり前。単体でなく、何と何を一緒に食べるかという「食べ合わせ」を工夫すれば、ダイエットや体質改善だけでなく、病気を防ぐこともできる。今日の晩ご飯から実践できる「病気にならない食べ合わせ」をリサーチした。
例えば、日本人の死因ナンバーワンである“がん”を防ぐ食べ合わせが存在する。『ガンが消える食べ物事典』の著者である西台クリニック院長の済陽高穂氏がいう。
「がんは細胞の設計図であるDNAが傷つき、遺伝子が突然変異を起こすことから発生します。その主な原因といわれる活性酸素の発生を食事で抑制することができます」
そのひとつは、「りんご+ヨーグルト」だ。済陽氏が説明する。
「植物由来の抗酸化物質は、活性酸素の攻撃から細胞を守ってくれます。りんごには強い抗酸化力を持つポリフェノールが多く含まれるだけでなく、リンゴ酸などの有機酸が細胞の代謝を活性化させ、がん化を防いでくれる。そこに腸の悪玉菌の増殖を抑えるヨーグルトを合わせることで、近年男性に増加している大腸がんを防ぐことができます」
朝食に角切りりんごを混ぜたヨーグルトを食べるだけでも効果があるという。
また、「じゃがいも+鶏のささみ」も有効だという。熊本大学の研究によれば、がん細胞にじゃがいもから抽出したアルカロイド配糖体を加えたところ、がん細胞の増殖を抑えたというデータがある。
「じゃがいもは強い抗酸化力を持つだけでなく、りんごの約8倍のビタミンCが含まれています。ビタミンCには活性酸素を無害化してがんを予防する働きがあります。そこに鶏のささみのような良質なたんぱく質を加えることで、がんの予防に欠かせない免疫力も高めることができるのです」(済陽氏)