【マイナンバー漏洩詐欺】
“マイナンバー管理会社”を名乗る人物から「マイナンバーが漏洩している」と電話があり、悪用される可能性があるという理由で番号の消去や変更に伴う手数料を要求される。さらに別の人物が「今後の漏洩を防ぐ」という名目で“ナンバー管理代行”を持ちかけてくる詐欺もあるだろう。
【ニセ還付金詐欺】
消費税アップ時の軽減税率の方法として、スーパーなどでマイナンバーを提示した上で一度10%分を支払って、後から2%分が還付される制度が検討されたことは記憶に新しい。この案は白紙撤回となったが、「マイナンバーは税金の還付に使える」というイメージがついたことから、詐欺グループはそれを悪用する可能性が高い。
例えば「マイナンバーを使えば住宅ローン減税で還付金が受け取れる」などと虚偽情報でそそのかし、「申請代行手数料」を騙し取る手口が考えられる。
【副業をネタにした嘘の脅迫】
マイナンバーでは副業やアルバイトの収入が明らかになることが報道されている。そのため、「マイナンバーであなたの娘が風俗で働いていることが判明した。情報を消すためには金銭が必要」といった電話がかかってくるケースが考えられる。あるいは「バラされたくなければカネを払え」といった虚偽の恐喝や脅迫もあるだろう。
いずれは銀行口座や証券口座にマイナンバー登録が必要になると示唆したうえで「マイナンバー不要で、税務署にバレないお得な資産運用の方法がある」という詐欺が出てくるだろう。
※SAPIO2015年12月号