今年9月に放送100回目を迎えたテレビ東京の人気番組『YOUは何しに日本へ?』(毎週月曜夜6時57分~)。日本の空港でスタッフが外国人(=YOU)を待ち構え、直撃インタビュー。そのまま密着ロケに進むこともあり、予想できない展開が人気を呼んでいる。総合演出の野村正人さんに収録の裏側について聞いた。
――バナナマンのお二人の収録はテレビ東京の会議室で行われているそうですが、これだけ人気番組になっても「スタジオ収録にしよう」とはならないんですね。
野村:全く興味がないです(笑い)。スタジオ代に使う予算があったら、ロケ費用にしたいです。一度だけ、社員の健康診断で会議室が埋まっていてスタジオを借りたことがありますが、使ったのは隅っこだけでした。
収録のスタンスは2012年6月に放送したパイロット版から変わっていません。その時のMCだったバナナマンの日村さんと眞鍋かをりさんは、会議室に入ってきて、「かをりちゃん、こういう収録って経験ある?」「ないです」「俺もないんだよね」と疑心暗鬼になっているようでしたけど、VTRを見た後は「これ面白いですねぇ」と言ってくれました。これは大きな励みになりましたね。
――MCが、設楽さんではなく日村さんなのは、あえて?
野村:その通りです。バナナマンでMCといえば設楽さん。それをあえて日村さんにすることで、他とは違うものが見せられるんじゃないかと思ったんです。すべてにおいて逆を行きたかったので、本当は聞き取りやすくないといけないナレーションもわざとボビー・オロゴンさんを起用しました。
――逆の発想というところはテレ東さんらしいですね。
野村:くだらないことをフルスイングしますので(笑い)。私はフリーなので他局の仕事もしていますが、それはとても大事なことだと思っています。総合演出である私の役割は、スタッフの道標になることなので、私がもし迷っていたらみんなも迷ってしまいます。何が面白いかということに正解はありませんが、常にアンテナを張っておいて、自分が面白いと思ったことは自信を持って送り出すようにしています。
――野村さんがこの番組の企画を思いついたきっかけは何ですか?