サイクロン掃除機で知られるダイソンの『Pure Hot+Cool』も注目度が高い。

「冷風も暖風も発生させることができるので、1年中部屋に置きっ放しにすることが可能です。最新機種ではそこに空気清浄機能が加わりました。これまで温風で暖めるストーブは、埃を舞い散らせるのが弱点でしたが、髪の毛の直径の1000分の1以下の埃まで除去する空気清浄機を搭載することで、部屋の埃そのものを減らし、清潔な温風を送り出します」(同前)

 ダイソンは「風」を操ることで成長してきた企業。掃除機も吸い込む風の流れをコントロールすることで吸引力をアップさせてきた。同社の技術が詰まったストーブなのだ。

 扇風機を発祥とするストーブのため、首振りの自由度が高く、手元や足下などピンポイントで暖める用途にも適している。

 最後に紹介するのが、オイルヒーターの出荷台数で国内80%のシェアを占めるデロンギが「第3のヒーター」として開発した電気ストーブ『MD HEATER』だ。

「デザインはオイルヒーターと似ていますが、オイルは使っていません。5つの独立したヒーターモジュールの発熱状態を、部屋の温度変化に合わせてきめ細かく制御する『オートアダプティブテクノロジー』がこの商品のウリで、設定温度に対して±0.5℃という高い精度での温度コントロールを可能にしています。

 オイルヒーターは立ち上がりが遅いという弱点がありましたが、『MD HEATER』は、スピーディーに部屋全体を暖めることができます」(同前)

 冬の暖房器具は、夏の冷房器具と比べると選択肢は多い。進化を遂げたストーブを自分のニーズに合うように上手に使えば、この冬は快適な生活を送ることができるはず。

※週刊ポスト2015年11月20日号

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