今年で70年目を迎えた長寿番組『NHKのど自慢』。素人時代にこの番組に出演していたという有名人は意外と多く、たとえば北島三郎やジェロ、テツandトモのトモなどものど自慢出身者だ。そして、歌ネタでお馴染みのお笑いコンビ・クマムシの長谷川俊輔も実は『NHKのど自慢』出演経験者。そこで、クマムシの2人に『のど自慢』出演時の裏話を教えてもらった。
──長谷川さんは『NHKのど自慢』に出場しているんですよね。
長谷川俊輔:17才の時ですね。誕生日の一か月前で、11月下旬。高校3年生でした。中学、高校ずっと柔道をやっていて、夏に部活を引退したあとです。実は、そこからわりとすぐお笑いにいきたいと考えていました。
佐藤大樹:いやいや、いっていないじゃん! 大学に行ってるし。
長谷川:そう、いっていないんですよ。でもいきたい気持ちはあって、人前に立って何か披露したいと思っていた時に、ぼくの地元の埼玉県川口市にちょうど『のど自慢』の収録の張り紙が貼ってあって、「これだ!」ってなったんですよ。
──芸人になるための足がかり的な。
長谷川:そうですね、もうこんな大舞台に出るチャンスはないと思いました。
──子供のころからの夢は、歌手ではなくお笑いだったんですか?
長谷川:お笑いですね。小学校の卒業アルバムに文集で書いたんです。でも歌も大好きで、当時よく一緒にカラオケに行っていた友達がいて、その友達と2人でのど自慢に出ることになったんです。
──何を歌ったんですか?
長谷川:2人でKinKi Kidsさんの『硝子の少年』を歌いました。友達は別の学校に通ってたんですが、2人とも柔道をやっていたので、2人で柔道着を着て歌ったんですよ。
──結果は?
長谷川:鐘二つで微妙な感じでしたね(笑い)。でも、その日のゲストが北島三郎さんと五木ひろしさんという、すごく豪華な回で!
佐藤:すごいね!
長谷川:歌い終わった後に、SMAPの中居正広さんがよくやるようなパッと回ってパッと止まるような回転を取り入れたダンスを踊ったんですけど、北島さんがその回転をすごく褒めくれました(笑い)。「あの~回転がいいよね!ちょっともう一回、回ってよ」って言われて、2人でに回ったらすごく会場も盛り上がりましたね。
──五木さんはいかがでしたか?
長谷川:本番前にスタンバイしているとき、ぼくたちが柔道着を着て緊張していたら、五木さんが「君たちは空手?」って話しかけてくださったんですよ。「ぼくたちは柔道です」と答えたら「ぼくはずっと空手をやってたんだよ」って会話してくださって、すごく緊張がほぐれたことを覚えています。
──いいお話ですね。