ふくよかな体に肌色のパンツ一丁の姿、コミカルな音楽にのって全裸に見える際どいポーズを決め、「安心してください、穿いてますよ」で和ませる、とにかく明るい安村(33才)のネタ。今年の流行語大賞にノミネートされるなど大人気だ。このネタ中に、効果的に使われているのが音楽だ。テンポのいいリズムがネタをより面白くしている。いったいどんな経緯で、この曲が生まれたのか?『とにかく明るい安村全裸に見えるポーズソング』を手掛けた作曲家・藤井りょうはん氏(41才)に直撃した。
――安村さんの曲を手掛けた経緯を教えてください。
藤井:ヤス(安村のこと)がコンビのアームストロングを解散してピン芸人になったあと、全裸に見えるポーズのネタを、ぼくに持ってきたんです。テレビでも言っていますけど、まゆゆ(AKB48)の写真集を見て思いついたと。それで「仕事や生活の動作で、パンツ1枚で全裸に見えるポーズをネタにしたいんだけど、それに音をつけてほしい」って。
最初ぼくはピンとこなくて。実際にやってもらって、納得したんです。すぐに2人で、ぼくの家にある作業部屋に行って、その場で一緒に作り上げたんです。コンピューターで打ち込みながら。
――仕上がるまでの時間は、どれくらいでしたか?
藤井:ひらめくまでは5、6分くらいなんですけど、バランスとか計算して、最終的には3日くらいかかりました。「カモン」からのシンキングタイムのリズムは、コミカルな感じと現代っぽいエレクトロを使いたい。でも耳に残るような感じにしたいなと思ったときに、シンプルが一番だろうねと。それでシンセサイザーの今の音に行きついたんです。
――悩んだところはありますか?
藤井:最後の決めの「ヘイ!」は、最後は締まる感じがいいよねって。パンツが隠れた時に決めた感じがいいと、最初はシンバルとかの音だったんですけど、なにか締まらないなとなった時に、言葉にしようって。
それでアメリカなどの方々にも分かり易いように狙って、2人で、「ナイス!」「イエス!」「オウ!」とか言って(笑い)。でもしっくりこなかった。でもヤスがライブをすぐやりたいと言っていたので、ベタなんだけど、「ヘイ!」という声を、とりあえず繋ぎとして入れたんです。
そうしたらライブで好評だったらしくて、それで浸透していって、そのままになったんです。本当は仮の音だから、もっとこだわろうと思っていたんですけど(笑い)。
――二人三脚で作り上げたんですね。