お正月の“国民的行事”として完全に定着した箱根駅伝まであと1か月。日本中のどこよりも陸上競技の現場を取材するウェブメディアが「駅伝ニュース」だ。主宰者である、「博士」こと西本武司氏が駅伝への取り組みを語る。
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私は陸上長距離の大会を取材レポートする「駅伝ニュース」を主宰している。7年前から市民ランナーとして走り始め、自宅近所でのランニング中に駒澤大の宇賀地強(現・コニカミノルタ)とすれ違ったのがすべてのきっかけだった。“テレビで見たあいつだ!”と追いかけ、そのスピードに驚愕して興味が膨らんだ。関東インカレや記録会に足を運ぶうちにのめり込み、「駅伝ニュース」を立ち上げた。
ツイッターで「公園橋博士」というハンドルネームを使っているので、現場で知り合った駅伝ファンからは「博士」と呼ばれている(公園橋は駒澤大の練習を見るために引っ越した自宅近くの橋の名前)。4か月前にはもっと駅伝に時間を割くため、勤めていた会社を辞め、スケジュールの融通が利く会社に転職した。おかげで今年は世界陸上北京大会を全日程、現地で観ることができた。
私と「駅伝ニュース」を一緒に運営する相棒のマニアさん(ツイッターのハンドルネーム「EKIDEN_MANIA」)の箱根駅伝は、大会翌日から始まる。ちなみに先日、マニアさんの今年の観戦日数をカウントしたところ、11月中旬の時点で国内外125日を超え、「1日で3会場移動する日もあるし、これまで見たレースは数えきれない。たぶん1000は超えてると思う」というマニアの中のマニアだ。
今年1月4日は朝5時に集合、優勝を逃した駒澤大新チームの朝練を多摩川の土手から見学した。マニアさんは翌週末の1月11日、「高根沢町ハーフマラソン」(栃木)も観戦。スポーツ紙も報じないレースを見に行くのは、次の箱根で主力となる可能性のある選手がエントリーするからだ。今年は当時青学大1年の下田裕太が1時間3分16秒をマークして優勝。その下田は主力級に成長した。そうした選手の成長を追うのが駅伝マニアの楽しみである。