今年のジャニーズ事務所は、マッチこと近藤真彦のデビュー35周年、V6のデビュー20周年とアニバーサリー続きだったが、12月12日にデビュー30周年を迎えた超人気グループがいることに、はたしてどれだけの人が気づいているだろうか。
35周年を迎えた近藤は7月にアルバム『三十五周年 近藤真彦×伊集院静=二十四曲』、12月9日にシングル『大人の流儀』を発売。全国ツアーも開催するなど活発な芸能活動を展開し、大晦日のNHK紅白歌合戦にも19年ぶりに出場する。20周年となったV6は今年、2年ぶりのツアーを行ない、かつての人気番組『学校へ行こう!』が7年ぶりにスペシャル版として放送され、17.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という高視聴率を獲得。2年連続の紅白出場も決定し、20周年を華々しく飾った。
実は、ジャニーズ事務所にはもう一組、アニバーサリーイヤーを迎えたグループがある。マッチの『スニーカーぶる~す』発売からちょうど5年経った1985年12月12日に『仮面舞踏会』でデビューした少年隊だ。今年は錦織一清、植草克秀、東山紀之の3人にとっても記念すべき30周年だったのだ。芸能記者が話す。
「1980年代前半、ジャニーズ事務所は田原俊彦、近藤真彦、シブガキ隊と次々とアイドルを送り込み、成功を収めてきた。そのなかで、1984年にチェッカーズが彗星のごとく現われた。すると、ジャニーズのアイドルたちの人気は落ち込み、レコード売上も下がりました。その流れで、1985年に少年隊がデビュー。彼らが売れるか否かは、ジャニーズ事務所にとって大きな分岐点でした」
今では向かうところ敵なしのジャニーズ事務所も、当時はまだ現在ほどの隆盛を誇ってはいなかった。少年隊の人気が出なければ、1970年代後半の苦境期に逆戻りする可能性すらあったのだ。その危機を救ったのが少年隊だった。