「永遠の若大将」こと加山雄三(78)が最近、「再び船を乗り回している」という。一時は数十億という莫大な借金を抱えて「船も手放した」と報じられた加山に何があったのか。
1960年のデビュー以降、一貫してスター街道を歩んできたイメージの強い加山だが、昔から借金で苦労もしてきた。1970年代には叔父が経営する神奈川・茅ヶ崎のホテルが倒産し、連帯保証人として20億円以上の借金を背負った。
40代で一度は完済したが、今度はバブル絶頂期に100億円ともいわれる総工費をかけて開業した新潟・湯沢のスキー場「加山キャプテンコースト」が大赤字。2011年7月に閉鎖した後、加山は雑誌のインタビューにこう語っている。
〈(スキー場に)20年で数十億円つぎ込んだね〉
〈家だけじゃなくて、船も手放したよ〉(『週刊女性』2012年5月29日号)
その加山が、「最近、売却したはずの船での遊びをまた満喫しているようです。愛船『光進丸』の甲板で料理を振る舞ったり、ヨットレースを開催したりしている」(芸能関係者)というのだ。光進丸の船体価格は4億円ともいわれるだけに、買い戻すには相当な費用がかかる。借金はどうなったのか。本誌が取材を申し込むと、なんと加山本人から電話がかかってきた。
「借金ならほぼ全部解決した。ローンでちょこちょこ払っているけど、最悪な状況から脱し、楽しく仕事をさせていただいているよ」
若大将はハリのある声ですべてを語った──。
◆「借金から逃げたらダメ!」
借金の総額については「まぁいろいろやってねえ……」と言葉を濁したが、記者が口にした「数十億円の借金」という言葉は否定しなかった。むしろ莫大な借金が人生のモチベーションになったと豪快に笑う。
「結局、借金して苦労すると責任感が強くなる。人間、逃げたら終わりだからね。試練だと思って、“何クソ!”って土下座してでも乗り越えないと。逃げたらダメ! それがパワフルに、エネルギッシュに生きるコツなんだ」
一時は売却したと報じられた愛船についてはこう明かす。
「あの報道は誤報なんだよ。売りに出したのではなく、造船所の社長に名義変更しただけ。そのほうが船の点検をするのに都合がいいんだ。34年前に進水した船だけど、船の寿命は30年。よくメンテナンスしてもらっているから、年齢より若くいられるんだ。俺と同じだよ、ハッハッハ!」