11月12日、雲に覆われた空の下、東京・赤坂御苑で秋の園遊会が開催された。皇后美智子さま(81才)、秋篠宮妃紀子さま(49才)、秋篠宮家の長女・眞子さま(24才)、そして12年ぶりに皇太子妃雅子さま(52才)が出席されたことでも注目された。
このとき、美智子さまが履かれていたのは、高さ5cmほどのヒールがついた黒いパンプス。園遊会だけでなく、11月29日には「シベリウス生誕150周年記念」のピアノリサイタルで、12月5日に東京都美術館で「モネ展」を鑑賞された際にも、そのお足元はヒールのあるパンプスだった。
1959年に皇室に嫁がれたその時から、美智子さまは国民の注目を一身に浴びてきた。ご成婚の際には、“ミッチーブーム”が巻き起こり、テニスの際に身につけられていた白いセーターやヘアバンドなど、そのファッションは社会現象になった。それから56年が経つまでの間も、美智子さまの装いは、子育ての方針やお言葉の数々と同様に多くの人々の関心を集めている。
そんな美智子さまがヒールを履き続けていらっしゃる理由のひとつに、“皇室のフォーマルは洋装”というしきたりがある。
「定まったのは、明治天皇の時代です。日本に洋装文化が広まったのも、皇室がそれを正装としたからです。園遊会や年始の一般参賀なども、お着物ではなく洋装でお務めになることが多い。美智子さまが嫁がれて、香淳皇后などと写ってらっしゃる写真を見ても、おふたりともファーをお召しになるなど、洋装でいらっしゃることがほとんどのように思います」(皇室記者)
お洋服に合わせて品のあるヒールをお履きになるのは、それが「正装」だからなのだ。色や形にも気を配られているという。
「何種類か持っていらして、黒や紺を中心に、お洋服の色に合わせて選ばれているようです。ヒールは太めで安定感があるもの、高さは5cm前後のものが多い。銀座にある老舗の店で買われることもあるそうです。いつ見ても手入れが行き届いているので、こまめにメンテナンスしながら、大切に履かれているのではないでしょうか」(皇室ウオッチャー)