NHK朝ドラのヒロインは、“新人登竜門”と注目されてきた。一方、ヒロインの相手役の男性、いわば“ヒーロー”を演じたことでブレークした俳優は少なくない。
ちょっと前なら『ひまわり』の上川隆也(50才)も、『ふたりっ子』の内野聖陽(47才)、『あまちゃん』の福士蒼汰(22才)や、『ごちそうさん』の東出昌大(27才)も、それまで若手イケメン俳優のひとりにすぎなかったのが、朝ドラをきっかけに大ブレークを果たした。『花子とアン』の鈴木亮平(32才)は、下積みの長い実力派俳優だったが、“花子の夫”後、一気に花を咲かせた。
『あさが来た』でヒロイン・あさの夫・新次郎を演じる玉木宏(35才)の場合は、2006年の『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)の千秋先輩で社会現象を巻き起こしたものの、逆にそのイメージが強すぎて、その後大ヒット作には巡り会わなかった。が、ここへきての“千秋先輩超え”となった。
向井理(33才)は、『ゲゲゲの女房』出演前は、端役として話題作に出演していたが、その名前は『ゲゲゲ』後、一気に全国区となり、今に至る。朝ドラ評論家の田幸和歌子さんは、こう話す。
「イケメンを探してくるのがうまいんですよ。それは、原石もそうだし、名が知られている人の新しい一面を光らせることもできるから」
ヒーローだけじゃない。『あさが来た』では、“五代様”こと、五代友厚(ディーン・フジオカ・35才)が新次郎と同じくらい注目を集めている。
「新次郎はもちろんかっこいいけど、五代様もすてき~。あさが困ったときにはいつも助けてくれて、理解してくれて。まさに王子様です」(58才・公務員女性)
他にも、はつの夫・惣兵衛を演じる柄本佑(29才)のファンも急増しているが、ヒーロー以外にもイケメン俳優を配置するのは、近頃の流行だと、田幸さんは指摘する。