伊勢ヶ濱一門では高島親方(元関脇・高望山)が有利とされたが、彼は理事長選では八角親方(元横綱・北勝海)に1票を投じると見られる。貴乃花理事長誕生のため伊勢ヶ濱親方は不可欠。しかし土壇場で九重親方の不出馬が決まり、最後まで混乱が続いた」(同前)
九重票(5票)で票読みに大きな狂いが生じたのは間違いないようだ。
理事が決まると今後の焦点は理事長選に絞られる。理事長は3月28日の評議員会を経て、同日の理事会で理事の互選により決まる。
「八角派には二所ノ関一門の2人、時津風一門の1人がいる。伊勢ヶ濱の高島親方は八角、伊勢ヶ濱親方は貴乃花に入れる。問題は出羽海の票。理事選後に貴乃花一門へ移籍するとのがある山響は貴乃花に入れると見られ、他の理事が八角か貴乃花かで割れる可能性が高い。主流派の出羽海一門が割れる可能性まで出てきており、まだわからない。
週刊誌や夕刊紙を使っての情報操作や、力士を引退させるなど、集票活動のなりふり構わないやり方には一部の親方から批判が出ている。しかし3月場所も再び票固めに走り回ることになるだろう」(古参親方)
土俵の上も下も、しばらく荒れ模様となりそうだ。
※週刊ポスト2016年2月12日号