風水的に何かとトラブルに遭いがちな家があるという。財産を守り凶を封じるには、北と西の方位をしっかりと整えることが大事。風水建築デザイナーの直居由美里さんに家の守りの固め方を教えてもらった。
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誰でも自分の家に帰ると、ほっと安心するもの。外で神経を使ったり、プレッシャーを抱えている人にとっては、住まいは何物にも代えがたい安らぎの場所です。
もし、わが家が空き巣に入られたら――金銭面だけでなく、「悪意を持った人物に侵入された」という精神的なダメージも甚大です。戸締りの確認、防犯性能の高い鍵を取り付けるなどの対策に加えて、風水でも家の守りを固めましょう。
まず、南東に大きな部屋があり、北に欠けやトイレがある間取りは要注意です。
日当たりのいい南東をリビングルームにしているお宅は多いはず。南東は広い交際を意味する方位であり、南東の大きな部屋は、いい意味でも悪い意味でも人を呼び込む作用があります。そして、北は秘密や闇を司る方位。南東の大きなリビングだけなら、広く交際している家ということですが、北に欠けやトイレがあると、好ましくない人物も引き寄せてしまうのです。
日本では日当たりのよくない北は家の裏とする間取りが一般的です。裏側はもともと人目につかない場所ですから、欠けがあると死角を作ることになり、空き巣が侵入しやすくなります。
北に開口部がある場合は、頑丈な鍵を付けてください。北の窓のサッシには補助錠、ガラス防犯フィルムを貼るなどの対策も必要です。
北にトイレがあると、邪気が溜まり、悪い相手との交際が始まったり、不倫など異性間のトラブルが起きやすく、空き巣や盗難の被害にも遭いやすいとされています。
しかし、トイレを不浄としたのは水洗が普及する前の時代のこと。日本のトイレは大きな進化を遂げ、清潔で快適な空間となっているお宅もたくさんあります。こまめに掃除や換気をしているのなら、北のトイレの凶作用はなくなります。
方位にかかわらず、玄関、裏口、ベランダなど家の開口部の周辺には余計な物を置かないようにしましょう。空き巣は、放置されたゴミや宅配便の空き箱、枯れた植木鉢などから「この家はだらしないから、入りやすい」と判断しますし、脚立やポリバケツは窓から侵入する足場とされることもあります。