ベッキーにとってみても、今後そうした司法の判断を仰ぐ機会がないわけではない。さらに今回の件で指摘されているのは、ベッキーの行為が「不貞行為」に当たるのかどうかだ。
「もし川谷がベッキーに対して『夫婦関係は完全に破綻している』と言い、ベッキーがそれを信じざるを得ない状況であれば、不法行為責任を負わないと言えます」（前出・伊倉弁護士）
という。実際に1996年3月26日の最高裁判決では、「婚姻関係がその当時既に破綻していた」とすれば既婚者が他の人と関係を持っても、「不法行為責任を負わない」との判決が出されている。
ここで気になるのは「夫婦関係の破綻」とは具体的にどういうことを指すのかだろう。過去の判例などを見ると、配偶者からの暴力行為やDV・虐待などを受けていれば、もちろん破綻状態。他に、夫がまったく働こうとしなかったり、逆に妻が浪費を繰り返したり、無断で借金をしている場合や、長期間にわたる別居や性交渉の拒否、配偶者の親族との不和なども「破綻」と見なされる要件となるという。また、お互いの性格、生活観、人生観の違いから不仲になったケースでも関係が破綻していると認められたケースもある。
「ベッキー本人も彼女を支える人たちも、すぐに下手に動けば騒動を拡大しかねないとしばらくは静観するでしょう。しかし、今後は選択肢のひとつとして、不正アクセスやプライバシー侵害がなかったか、不貞行為があったのかどうかを世に問うことはあるかもしれない」（前出・芸能事務所関係者）
※女性セブン2016年2月25日号
