1980年代のりんごダイエットに始まり、こんにゃく、バナナ、キャベツと、これまで様々な食材がダイエットにいいともてはやされた。これらのダイエットの欠点は、同じものばかり食べなければならず飽きてしまうこと。ところが今、3つのルールを守れば、肉も魚も食べてOKの「やせるおかず 作りおき」ダイエット、略して「やせおか」が大ブームとなっている。
発端は、昨年1月発売の『やせるおかず 作りおき』(小学館)という本。手軽に作れ、しかも作りおきができる料理のレシピが女性に受けてベストセラーに。今年1月に発売された男性向けの『夫もやせるおかず 作りおき』(同)と合わせて累計26万部の大ヒットとなっている。
4年前、約1年間かけ73キロから47キロに体重を減らしてからリバウンドしていない、著者で料理研究家の柳澤英子氏(56)は、小学5年生の頃からあらゆるダイエットを試しては失敗してきた。
「いつも、我慢ばかりして結局リバウンドする羽目に。ストレスが溜まらないように、食べてもやせるおかずとやせる食べ方をずっと考えてきました」(柳澤氏、以下「」内同)
50歳の時の服のサイズは3Lで、体脂肪率は48%。健康診断でコレステロール値や尿酸値などあらゆる数値が高いと判断された彼女は、「血糖値」「酵素」「食物繊維」の3つのキーワードを軸にダイエットを進めた。
まずは「血糖値」。血糖値の上昇が急だったり頻繁だと、体脂肪が増える。そこでごはんやパンなど糖質を多く含む炭水化物の摂取を減らし、血糖値の上昇を抑えた。
「カロリーが高くても糖質が少なければ、太りません。だから肉もチーズも積極的に食べました」
そして、生野菜やヨーグルト、納豆などで「酵素」を積極的に摂ることで消化や代謝がスムーズになり、やせやすい体になった。
「野菜は加熱すると酵素が失われるので、食事の最初には生のまま食べることにしました」
納豆やわかめ、にんにくなどが多く含む「食物繊維」は、消化吸収のスピードを遅くし、コレステロール値の正常化に役立った。