亀梨和也主演で好調のドラマ『怪盗 山猫』(日本テレビ系)。正義感あふれる刑事を好演しているのが菜々緒(27才)だ。菜々緒と言えば、悪女役のイメージが強いが、今回はそれとは真逆の役どころ。違和感を覚えながらも目が離せないと、指摘するのはコラムニストのペリー荻野さんだ。以下、ペリーさんの解説だ。
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『怪盗 山猫』を見るたびにハラハラしている。といっても、亀梨和也演じる怪盗山猫が心配だとかいうことではない。問題は、菜々緒だ。
このドラマの菜々緒は、警視庁の刑事霧島さくら役。過去に山猫が起こした事件がもとで父親を亡くしているさくらは、仕事については超がつくほどまじめで正義感も人一倍。いつも長い脚を黒いパンツに包み、ロングコートをひるがえして事件現場に直行する。推理力もなかなかで、さまざまな騒動を起こす謎集団ウロボロスについても、悪事を暴露する義賊のように見せているが、「本当の目的は破壊です」と分析。しかし、彼女は山猫を追う雑誌記者で先輩の勝村(成宮寛貴)のことが好きで、彼の前に出る急に女の子モードに。彼が山猫の一味とも知らず、こっそり捜査内容を教えてしまうのである。
ん? 菜々緒が女の子モード? なんなのこの違和感。最初は「何か裏があるのでは」と、さくらのトレードマークになっているメガネの奥をじーっと見つめてみたが、どう見ても本当に恋する女の子モードなのである。そして、そのモードは毎回エスカレートし、ついには、もしも捜査内容を先輩に報告していることがバレて刑務所に行くことになったら、出所後、先輩と小さな喫茶店をして…などと勝手な将来設計まで語りだしたのだ。
菜々緒が将来設計!? またまたすごい違和感。なんたって、菜々緒といえば、今や天下の悪女女優。蹴る、殴る、刺す、埋める。なんでもござれで突進してきた女優である。先日出演した『しゃべくり007』でも、「悪女は演じて超面白い」「好かれたくてこの仕事をやってるわけじゃない」ときっぱり。くりぃむしちゅー有田哲平らに「カッコいい」「一流だ」と感心されたばかりではないか。